吉村大阪府知事　Vパレードに公費投入でボランティア募集したくなかったけど…法的な裏事情を告白

2023年11月24日 17:23

https://www.sponichi.co.jp/society/news/2023/11/23/jpeg/20231124s00042000043000p_view.webp

　大阪府の吉村洋文知事が24日、大阪府庁で定例の記者会見を行い、23日に大阪市で行われた阪神とオリックスの優勝パレードについて、実行委員会以外の職員にボランティア参加を募集したことに見解を述べた。

　府はボランティアについては「自由意思での参加で、不参加でも実績や評価などにも一切影響はない」と説明。しかし、報道陣から「同調圧力もあったのでは」と質問も飛んだ。これに対し、吉村知事は「職務となると、パレードに公費が投入されることになってしまう。個人的には100万人という方が集まって、経済効果も1400億円と言われたので、公金投入しても構わないと思っていたが、法律的に厳しいという判断になった」と説明した。

　パレードの計画が上がった段階から何度も法律の専門家と会合を開いたが、今回のイベントについて法律家の見解は「（阪神とオリックスという）特定企業のパレード。そこに公費を投入するのは違法になる可能性がある」と指摘したという。ただ、これだけの規模でイベントを行うには大変な支出と人的協力が必要。そのため「何とか企業協賛とクラウドファンディング、そしてボランティアで運営費の5億円を捻出するという背景があった」と明かした。

　クラウドファンディングは現在も募集を継続しており1万2000人以上が協力。集まった金額は1億円弱という。一方、企業の協賛もあり、運営費は「何とか達成できる見込み」と報告した。吉村知事は「色々意見は言われたが、100万人に来ていただき、多くの方が笑顔になってくれた。やって良かったと思っている」とパレードの意義を強調していた。

関西で行われる万博だけあって、今回の調査では地域によって意識差も大きい。「絶対行きたい」と「できれば行きたい」の合計で興味を持っている人の割合が最も高かったのは、地元・近畿ではなく中国・四国地方で54.2％。
徳島や香川や大阪とは目と鼻の先で、岡山や広島とも新幹線で一本。大阪文化圏とのつながりが深いのかもしれない。近畿はそれに次いで47.4％だった。
また、最も関心が低かったのは、東京を含む南関東で34.1％。北信越とほぼ近く、3人に1人程度にとどまっている。